このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「麥藁編む子の唄」です。

  

 私の編んでる麥藁は、

 

どんなお帽子になるか知ら。

 

紺青いろに染められて、

 

あかいリボンを附けられて、

 

遠い都のかざりまど、

 

明るい電燈に照らされて、

 

やがてかはいいおかつぱの、

 

嬢ちやんのおつむにかぶられる……。

 

私もついてゆきたいな。

 

 

(麥藁編む子の唄:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

 

女の子の想いを素直にうたっています。

 

本当におしゃれなこの詩は、

 

そのままみすゞさんの感性なのでしょう。

 

みすゞさんはきっとおしゃれ心たっぷり

 

の人だったにちがいないですね。

 

鈴木 澪

 

 

竹や麦わらはかごになったり、

 

帽子になったり手を動かしながら

 

物をこしらえていくとき、

 

これは誰が手にするのかなアーと考えます。

 

みすゞさんの夢ですね、この詩は。

 

 

大西 進