今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「落葉のカルタ」です。

山路に散つたカルタは 

 

なんの札。

 

金と赤との落葉の札に、

 

蟲くひ流の筆のあと。

 

山路に散つたカルタは、

 

誰が讀む。

 

黒い小鳥が黒い尾はねて、

 

ちちッ、ちちッ、と啼いてゐる。

 

山路に散つたカルタは

 

誰がとる。

 

むべ山ならぬこの山かぜが、

 

さつと一度にさらつてく。

 

 

(落葉のカルタ:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

落葉をカルタになぞらえるところが

 

とてもみすゞさんらしいです。

 

そのカルタに書かれた文字の流派が

 

虫くい流」なんて愉快な発想。

 

小鳥が読んで、取るのは風、

 

この短い詩の中に

 

自然の美しい物語があります。

 

鈴木 澪

 

 

そして、もう落葉のおはなし。

 

むべ山風を嵐というらん……、

 

むべ山ならぬこの山かぜがとは

 

みすゞさんにしてめずらしい引用が。

 

大西 進

 

 

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎