今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「巻末手記」です。

 

──できました、

 

 できました、

 

かはいい詩集ができました。

 

我とわが身に訓(をし)ふれど、

 

心をどらず

 

さみしさよ。

 

夏暮れ

 

秋もはや更けぬ、

 

針もつひまのわが手わざ、

 

ただにむなしき心地する。

 

誰に見せうぞ、

 

我さへも、心足らはず

 

さみしさよ。

 

(ああ、つひに、

 

登り得ずして歸り來し、

 

山のすがたは

 

雲に消ゆ。)

 

とにかくに

 

むなしきわざと知りながら、

 

秋の灯の更くるまを、

 

ただひたむきに

 

書きて來し。

 

明日よりは、

 

何を書かうぞ

 

さみしさよ。

 

 

(巻末手記:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

完成すると嬉しさ半分、むなしさ半分。

 

それがよく出ています。

 

夫から詩を書くことを禁じられた

 

悲しさが胸にこたえます。

 

鈴木みお

 

 

これも詩として数えます。

 

これこそがすべて。

 

作曲も涙で書き上げた。

 

明日よりは何を書こうぞ!

 

明日よりは何を書こうぞ!

 

何を書こう!何を!

 

 今も胸がふるえます。

 

大西 進

 

 

 

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎