このページでは金子みすゞさんの

本日の詩をご紹介しています。

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「小松原」です。

 小松原。

 

松はすくなくなりました。

 

いつも木挽きのお爺さん、

 

巨きな材木ひいてます。

 

押したり、引いたり、その度に、

 

白帆が見えたり、かくれたり、

 

かもめも飛びます、波のうへ、

 

雲雀も啼きます、空のなか。

 

海もお空も春だけど、

 

松と、木挽きはさみしさう。

 

ところどころに新しい、

 

家が建ちます、

 

小松原、

 

松はすくなくなりました。

 

 

(小松原:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

昔は今の様に新建材がなかったから、

 

家はすべて木で建てられていたのですね。

 

だから、その材料となる松の木は伐られ、

 

どんどん少なくなっていく。

 

そんな、いわれない淋しさを

 

みすゞさんは子供心にも

 

感じたんだなあー

 

と思うと辛くなります。

 

鈴木 澪

 

 

少なくなった松は今、全くなくなり、

 

ここが「あのうたのところ」

 

といわれるようになりました。

 

日本の木といえば桜に松が

 

二大の人々に愛される木。

 

松島から天の橋立、三保の松原など

 

少なくなっていく松を追いかけていた私。

 

圧巻は宮崎海岸のあの松、

 

林が開発で半減したショックの

 

大きかったこと。

 

全く仙崎八景と関係ない?

 

イイエ大アリです。

 

大西 進

 

 

>