今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「輪まわし」です。

 

 あの町ぬけて

 

この町ぬけて

 

輪まはし がァらがら。

 

一つ人力(じんりき)

 

二つ荷車

 

おひこして がァらがら。

 

三つ目をぬけば

 

もう町はづれ、

 

町の外へ がァらがら。

 

田圃のみちは

 

お空へつづく、

 

空の上まで がァらがら。

 

日が暮れかかりや

 

夕やけのなかへ

 

はうり出して、かァへろ。

 

海から出た星が、

 

その輪をかぶつて、

 

天文臺(てんもんだい)の博士、

 

びつくり、しやつくり、目をまはす。

 

「大發見ぢゃ、たいへんぢや、

 

土星が二つにふえちやつた。」

 

 

(輪まはし:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

 

土星にある輪にまつわるみすゞさん流の

 

少しユーモアのある詩です。

 

こんなことを考えるなんて、

 

みすゞさんはどこまでも心の澄んだ、

 

そして大きな心の持ち主です。

 

鈴木 澪 

   

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎