今日もみすゞさんのページに

来ていただきありがとうございました。

猫の手舎では一年365日、

毎日みすゞさんの詩と鈴木澪のイラストを

紹介させていただいています。

 

 

「きょうのみすゞさんの詩は・・・」

 

「お家のないお魚」です。

 

 小鳥は枝に巣をかける、

 

兎は山の穴に棲む。

 

牛は牛小舍、蒿の床、

 

蝸牛(でゝむし)やいつでも背負つてゐる。

 

みんなお家をもつものよ、

 

夜はお家でねるものよ。

 

けれど、魚はなにがある、

 

穴をほる手も持たないし、

 

丈夫な殻も持たないし、

 

人もお小舍をたてもせぬ。

 

お家をもたぬお魚は、

 

潮の鳴る夜も、凍る夜も、

 

夜つぴて泳いでゐるのだろ。

 

 

(お家のないお魚:金子みすゞ)

 

『金子みすゞ全集』

(JULA出版局)より

 

いつもお魚の味方のみすゞさんは、

 

お魚の家のないのをかわいそうに思っています。

 

家というものは生きているものの基本ですから……。

 

それなのにお魚はお家を持たない、

 

誰がこんなことを思う人がいるでしょうか。

 

鈴木 澪

  

※大西 進先生は、みすゞさんの詩のすべてに作曲された音楽家です。

私、鈴木 澪は先生にみすゞさんの歌を歌うコーラス部に参加し、大西先生に指導をうけました。

そして、先生の影響でみすゞさんの詩にイラストを描くことを始めました。

 

みすゞさんの詩画集も作っています。

金子みすゞ詩画集(鈴木澪イラスト)

 おのおの16点の詩とイラストを掲載しています。

 第1集「みんなちがってみんないい」

 第2集「見えぬものでもあるんだよ」

 第3集「みんなを好きに」

 

また明日もぜひ遊びに来てくださいね!

お待ちしています。猫の手舎